「ステップファミリー」の日常とモヤモヤについて。 継子Kちゃんは、月の2/3をママの家で、1/3をパパの家で過ごしてます。

義理のパパ

Kちゃんは時々堰を切ったように号泣することがある。

今日はママの家での出来事を話しながら泣き出した。

 

Kちゃんの言い分によると

Kちゃんの継父、つまり夫の前妻の今の彼氏(ややこしっ)は

普段は優しい人でKちゃんも大好きなのだけど

時々態度が激しいらしい。

怒鳴りつけられることもあるし

継父の実子との扱いの差を感じることもあるという。

 

それを聞いて、悲しいかな、誰も責められないなと思った。

私だってきっといつもKちゃんに優しくできてる訳じゃない。

継父も例えば仕事が大変でその日は疲れてたとか

ちょっと酔っ払って感情的になっちゃったとか

小さなことがトリガーでKちゃんの行動が

目についてしまっただけなんじゃないかなと思う。

もしかしたら本当に躾のつもりで

注意しただけかもしれないし

そもそも実子の方が可愛いに決まってる。

でもKちゃんが悲しい想いをした(している)ことは事実で

そういうことが当たり前に起きてるのに

離婚やステップファミリーを「よくある話」にしてしまったイギリスの大人達は

自分たちのワガママを正当化して結局責任逃れしているようにも思える。

そう考えると間違いなく一番の被害者は子供達だ。

 

Kちゃんはその分、自分のパパの前で感情を出している。

よしよし、ってしてもらえることを分かって

思いっきり甘えているようにも見える。

ステップファミリー っていうのは

そうやって色んなところでみんながそれぞれ

バランスを取りながら生きていくのかな。

テレビ電話

Kちゃんは祖父母と大の仲良しだ。

我が家にいる時は必ず祖父母に電話をかける。

 

何をそんなに話すことがあるのか

ほかっておくと1時間も2時間も話している。

 

ところで、同じ部屋の中にテレビ電話してる人がいると

落ち着かなくないですか?

 

なるべく音を出さないようにするので

出来る作業が制限される。

だからと言って画面に映り込む可能性を考えると

ソファで踏ん反り返ってる訳にもいかない。

居心地が悪くなって別の部屋に移動するのだが

Kちゃんは携帯を持ったまま家中を動き回るから

あんまり意味がない。

要は、何かにつけて気が抜けない。

 

同じ部屋にいるよりもテレビ電話で繋がっている方が

相手に気を遣ってしまうのは

私が昭和生まれだからでしょうか・・。

旅行

私はKちゃんと旅行をしたことがない。

Kちゃんを連れて夫の実家に泊まりで行ったことは何度もあるけど

飛行機に乗ってホテルを取って・・

みたいなホリデーを一緒に過ごしたことはない。

 

夫とKちゃんが2人でホリデーに出かけるのを見送ったことは何度かある。

誘ってくれるけど仕事やら何やら理由をつけて断っている。

彼らが出掛けたタイミングで別の場所に一人旅したこともあった。

何でわざわざ有給をとってお金を払ってまで

Kちゃんに気を遣って過ごさなきゃいけないのか。

それくらいなら1人でのんびり過ごした方がいい。

一緒に思い出を作りたい、とかいう気持ちは正直ない。

 

いつか「家族旅行」をする日が来るのだろうか。

母の日

イギリスの母の日は3月です。

母の日が近くなると

レストランでは母の日メニューが登場し

母の日ギフトセットが大々的に売り出され

当日ともなるとお花売り場は大盛況。

 

でも私にとっては少し複雑な1日。

 

結婚して初めての母の日。

そもそもイギリスの「普通」がわからないけど

お義母に何か贈りたいなと思い

私も一通りギフトセット等には目を通しました。

 

結局、夫は毎年兄弟姉妹と合同でプレゼントしているということで

私達はお義母さまとまだ同居している夫の妹にお金を渡して

プレゼント選びをお任せするスタイルになったのですが。

 

当日、お義母様とテレビ電話をして

母の日無事に終わったーと思っていたところ

Kちゃんが

「ハッピーマザーズディ!」

と言いながら包みを持ってきました。

そこで初めて

あ、私もプレゼントされる側なんだ

と・・。

 

その気持ちはすごく嬉しかったし

認めてくれたことに心から感謝しなければいけない

ということはわかってる・・

わかってるけど・・

初めての母の日が実子からではなかったという事実が

どこか心に引っかかって

両手放しで喜べなかったことを覚えています。

 

今でも毎年、カードやらチョコレートやらを

贈ってくれる心優しいKちゃん。

でも、私にとっては少し複雑な1日です。

掃除と洗濯

継子のお世話の中でいつまで経っても慣れないものってありますか?

 

夫は家事をやってくれる方だと思うけど

私が先に色んなことに気付くので

結果として7割は私がやってる感じ。

家事をすることは嫌いじゃないので特に不満はないのだけど

継子のものってなると未だに慣れない。

 

例えば、お洗濯。

Kちゃんのお洋服には夫の前妻のお家の匂いがたっぷり染み込んでいて

その匂いが香ると少し気分が落ちる。

元彼の香水の匂いを嗅ぐと過去の記憶が呼び覚まされるように。

Kちゃんの下着が汚れていて手洗いしなきゃいけない時

お手伝いさんってこんな気持ちなのかな?と思ったりする。

 

それと、お掃除。

汚れたおトイレを掃除することは全然いいはずなのに

Kちゃんが汚したものだとハッキリわかると躊躇してしまう。

 

その感情は

他人だからなのか

それとも、夫と夫の前妻の子だからなのか

自分でもよくわからない。

義理娘の初経

Kちゃんが大人の仲間入りをしました。

まだまだ子供らしさが残っているものの、もう11歳。

周りのお友達の中では早い方だったみたいだけど

心の準備はしていたようで、慌てることもなく幸い体調の変化もなさそう。

 

それよりも、動揺してたのは夫。

どうしよう

何を準備したらいいんだろう

Kは困ってることないかな、大丈夫かな

あーもう子供じゃないんだ・・・と。

夫の両親も結構そんな感じ。

 

正直私は

別に病気じゃないんだし

女の子は誰もが通る道だし

初めてって経血量もそんなに多くないだろうし

そこまで・・・?

っていうのが本音。

 

自分の娘に対してだったら私はもっとケアしてただろうか?

【共同親権】で傷付く子供を目の当たりにした時のはなし

共同親権についてよく知らなかった時は、

「そもそも、離婚した2人が一緒に子育てなんてできるの?」

なんて思ってました。

 

では実際にどうなんだ?と聞かれると、良し悪しがあるなってとこでしょうか・・。

離婚を経験した元夫婦でも、我が子のことを一番に考えている者同士、意外と成り立つもんなんだなと思うこともよくあります。

 

今回は、第三者の私が端から見ていて、子供がかわいそうだな・・と思ったことがあったので残しておきます。

パパとママの意見がぶつかった時、子供は?

少し前になりますが、Covid-19の影響で休校していたイギリスの小学校が少しずつ希望者を学校に戻そうとしていた時の話です。

 

Kちゃんは学校が大好きで、友達に会えず毎日寂しそうだったし、数ヶ月後にはその学校を卒業してセカンダリースクールに進学予定。仲良しのお友達ともバラバラになってしまう。

当たり前に希望して学校に戻るものだと夫も私も思っていました。

 

「もうすぐ学校に戻れるね!良かったね!」

と声を掛けたところ

「学校に行く友達もいるけど、私は行かないよ」

との返事が・・。

 

そのタイミングでは学校には行かず、自宅学習を続けることをママと決めてしまっていました。

それは、ママの家に持病を持つ義理父とまだ1歳の妹がいることを懸念してのことでした。

 

「素直な気持ちは学校に行きたい、けど、それが100%正しい選択だと確信は持てない」

「もし学校に行っても、コロナを持ち帰ることがあったら・・という想いがいつも頭の片隅にあって、1日中不安な気持ちで過ごすことになると思う。それは嫌だ。」

そんなようなことを言ってました。

 

それを聞いた夫は激怒。

ママの家に持病を持つ家族がいると言っても、その持病は日常生活に支障はなく彼は職場にも通っている。

正直、そもそも彼は夫にとっては他人だし。

なのに、幼い娘が我慢しなきゃいけなくて、まともに教育も受けさせてあげられないことが許せなかったようでした。

 

「どうせお母さんからメディアの受け売りを吹き込まれたんだろ」と言いのけた後、

長期化するであろうウイルスに極度に怯える必要はない、

学校はシリアスな対策を講じていて危険な場所ではない、

「with コロナ」の生活に早く慣れるべき、

つまり、学校へ行くべき。

と、感情的に自分の意見を述べ始めました。

 

・・・うん、その気持ちはよーーくわかる。

でも夫は、その怒りをKちゃんにぶつけるべきではなかったと思う。

そこに異論があるのなら、一度持ち帰って、夫が直接、前妻に話をつけるべきでしょう。

 

「ねぇ、その話、前妻と直接話した?」

と私が止めに入った時には既にKちゃんの目はウルウル。

 

初めは黙って何かを考えながらじっと聞いていたKちゃんも

「私にはどうしようもできない!持病を持つ家族がいるのは私のせいじゃない!!!!」

と泣き叫び、部屋を飛び出しました・・。

 

確かにKちゃんはもう10歳で、大人が間に入らなくても予定の調整くらいはできるし、もう自分の頭で考える事もできる。 

でも、まだまだ大人の誘導がないと正しく判断できないことがいっぱいある。

 

コロナに関しては日々情報が交錯する中で何が正しいとかない。

各家庭で各々抱えるものが違う中、色んな考え方があって当たり前。

その中でパパとママが全く違うことを言っていたら子供は困惑するしかない。

そして、なるべくパパママがお互いにそれぞれの生活のことを報告していたとしても、

それぞれの家族が置かれた細かい状況や家族の関係性、温度感なんかはKちゃんしか知りえない。

 

Kちゃんの前で、その場にいないママやママの家族のことを悪く言うべきではないし

Kちゃんの前で、その場にいないママの考えを全否定して自分の考えを押し付けるべきではない。

  

普段なら、夫はその暗黙のルールを守っているけど、

この時ばかりは頭に血が上り、Kちゃんに自分の考えを伝えようと必死で、

思いやりに欠けていたみたいです。

 

気持ちはわかるんだけどね。

 

結局、その騒動の後すぐに学校に戻ることはなかったけど、

夫は前妻を交えてKちゃんともたくさん話し合いをし、実の両親にも相談しながら、

みんなにとっての何がベストかを考えた上、夏休み直前に学校に戻ることになりました。

卒業前に先生やお友達に会えて、Kちゃんにいつもの笑顔が戻りました。

 

でもそこにたどり着くまでは、長い長い時間を過ごしたKちゃん。

精神的にも落ち込んで、ipadを抱えて部屋に閉じこもったり、暗い部屋でぼーっとしていることも多かったし、キッズカウンセラーにもお世話になった。 

 

共同親権だと、子供の生活の50%をパパが見て、もう50%をママが見ることになる。

全体を通して子供の生活100%を中立の立場で見られる大人がいないのって、子供に負担になることも多いのではないでしょうか。

同じ境遇の兄弟なんかがいたら、少しは心強いかもしれないけど。

 

二つの家族が協力しながら生活するって難しいなぁ、と思わされた出来事でした。