ステップファミリーの先輩が15年経っても気にすること
今やイギリスにあふれているステップファミリー 。
夫の友人Tくんはもう既に30代半ばですが、我が家と同じようなステップファミリーで育った一人です。
ある日Tくんの家にお邪魔すると、Tくんのお父さんとステップママ(お父さんの再婚者)が遊びに来ていました。
Tくんは12歳の時からそのステップママと一緒に住んでいます。
私がそれまでお二人と直接お会いしたことはありませんでしたが、
「あなたがりんごちゃんね。イギリスの生活はどう?」
と、声を掛けてくださいました。
なんでもTくんから色々話は聞いていたようで、私に義理娘がいることや日本から来たことなどは全て知っているようでした。
そんな感じで世間話をしていると、
「そう。Kちゃんのママとは会ったことあるんだっけ?」
ほら、またきたよ、前妻の話。
夫の友人コミュニティで夫の前妻の話が出てくると、ドキッとします。
夫の友人ということは、夫の前妻とも面識があったということ。イギリスのカップル文化を思うと、イベントや飲み会などで結構頻繁に顔を合わせていたと思います。
だから前妻の名前が出てくると、〝もしかしてこの人、前妻とまだ繋がってるのかな?試されてるのかな?それとも、比べられてる?“ と、警戒してしまうのです。
でもそんなこと気にしていても仕方がないので、本当のことを、でも余計なことは付け加えず答えました。
「Kちゃんのママには一度お会いしました。」
「そう、それはいいことね。会ったことがない、どんな人かわからないというのは気持ちの負担になるから。」
そしてステップママは、ケラケラと笑いながらこう付け加えました。
「会ったのは一度だけ?もう会わなくていいわよ。だって普通会いたくないわよね。私だって、Tの本当の母親に会わなきゃいけないと思っただけで吐き気がする!!」
・・ちょっとびっくりしました。
Tくんのお父さんとステップママはもう結婚して15年。
もうそんな、嫉妬の段階はとっくに乗り越えて通り過ぎているものじゃないの?
「え、そうなんですか?まだ気になるものですか?」
「もう日常で気にすることはさすがにないけど、出来ればもちろん会いたくない。夫も気を遣って、私の前では前の奥さんの電話は出ないわよ。」
そうかそうか、時間が経てば気にならなくなるとかそういう話じゃないんだ。
どんなに夫婦の信頼関係が出来上がってても、乗り越えられるものじゃないようです。